アデノウイルスはいつまで休むの?登校禁止期間とは?
風邪の原因ウイルスと言われる、アデノウイルス。
風邪ならどこらにでもあることだから・・・と放っておくわけにはいきません。
それは、アデノウイルスは感染力が強く、
職場や学校でアデノウイルスを広げてしまうからです。
仕事や学校は休みましょう。
大人は2次感染ですから、アデノウイルスと診断されたら、
仕事や学校は休んで感染を防がないとなりません。
アデノウイルスに感染するのは圧倒的に幼児から小学生です。
大人も感染しますが多くは感染した子供からの二次感染です。
アデノウイルスの症状
よく言われる「夏風邪」と呼ばれるのがアデノウイルス感染によるものですが、
症状の代表的なものとして、次の3つがあります。
㈰咽頭炎(のどの腫れ)、㈪結膜炎(目ヤニ・目の充血)、㈫高熱(38℃〜40℃近い高熱)です。
これらは、3つ全部出る場合や2つ、1つの場合もあります。
さて、このアデノウイルスには、現在知られているだけで、51もの型があります。
その型によって病気や症状に違いがあります。
それをグループ分けして6つに分類しています。
その違いで肺炎、出血性膀胱炎、急性濾胞性結膜炎、胃腸炎、
流行性角結膜炎(EKC)、咽頭結膜熱(プール熱)へと移行していくケースもあり見過ごせません。
夏休みのプール熱
子どもに多い夏風邪となるとこういうケースがあります。
夏休みに元気にプールに行ってきた、
夕方から突然40度近い熱を出し、喉が腫れ、目が充血している。
これは典型的なアデノウイルスによるものです。
このほかにロタウイルスと似たような下痢の症状が出る場合もあります。
アデノウイルスの潜伏期間は5〜7日。
体内に入ったアデノウイルスは扁桃腺やリンパ節の中で増えて症状が現れます。
感染力の強いアデノウイルス
感染力が強いので、結膜炎をおこした目に触った手で
他人の目に触った場合はほぼ100%感染します。
感染経路は他のウイルス性疾患と同じように、
便や飛沫(空気中にウイルスが漂う)、接触感染です。
保育園のようなところでは集団生活ですから、
うつしあいをしてしまいなかなか治らないことがあります。
そうした場合は、小学校で行われているような「学級閉鎖」をして
感染が収まるのを待つのが良いのですがそうもいきません。
アデノウイルスの消毒?
感染を防ぐ消毒法ですが、アデノウイルスは消毒剤への抵抗性が強く、
効果があるのは塩素消毒が有効です。
次亜塩素酸ナトリウム(市販されている漂白剤にある)の水溶液で
手の触れそうなところを拭きあげることが有効です。
特にトイレ回りのコックやドアノブ、床、壁などは丁寧に行います。
汚染された服やタオルなどもこの次亜塩素酸ナトリウムを使って洗濯するとよいでしょう。
アデノウイルスに汚染されたものは直接手で触れることはしないで、
医療用の手袋を使用する、ドアノブの拭きあげ作業等をする場合は
使い捨てのエプロンをするなどしてアデノウイルスを遮断し持ち歩かないようにすることが大切です。
アデノウイルスの感染を防ぐには
感染を広がらないようにするには、
感染した児童や園児には登校・登園を制限しアデノウイルスを持ち込ませない。
マスク、手洗い(石鹸を使って丁寧に)・うがいといった、
他のウイルス性疾患(インフルエンザやノロウイルス等)の予防と同じ対策が有効です。
登校禁止期間
学校保健安全法という法律で感染性の疾患にかかった場合の登校禁止期間が定められています。
アデノウイルスによる登校禁止期間が明確に示されているのは次の2つです。
咽頭結膜熱(プール熱) 主要症状が無くなってから2日間
流行性角結膜炎(EKC) 感染のおそれがなくなるまで
そのほかの病名(肺炎、出血性膀胱炎、急性濾胞性結膜炎、胃腸炎等)であっても、
医師の診断に基づき感染のおそれがないと言われるまでは登校や登園は控えたほうが良いと思われます。
大人の場合は
大人の場合はそうもいかないということになるでしょうが、
急性期はやはり仕事を休み、職場でよく相談して、
他に移さない対策を自ら行うのはもちろん、
職場でも対策を取ってもらうことを条件に出勤されることをお勧めします。