逆流性食道炎に効果的な寝方は?簡単にできる応急処置とは?
最近CMでもよく見かけたり聞いたりすることが多くなった「逆流性食道炎」。
朝起きたとき、胸焼けがするような感じがありませんか?
これは寝方が問題かもしれないのです。
逆流性食道炎の人は、寝ている間に胃酸が食道へ逆流してしまいがちなのです。
ここでは逆流性食道炎に効果的な寝方と逆流性食道炎の応急処置方法について詳しく紹介していきます!
逆流性食道炎に効果的な寝方とは?
逆流性食道炎で寝ている間の胃酸の逆流を防ぐための寝方について紹介していきます!
・食後2~3時間は横にならないようにする
時間に余裕があれば、食後2~3時間は横にならないようにして、胃の中の食べ物が腸へ下りていくのを待つようにしましょう。
なるべく食べる量も腹八分ぐらいにして抑えたり、脂っこいものを控えて消化の良い食事にするとさらに逆流性食道炎には効果があります。
・肩先あたりから高めにして寝る
普通に寝る場合、布団に横になって頭の下に枕を当てるぐらいがちょうど良いのですが、逆流性食道炎を患っている方の場合、肩先あたりから高めにして寝ることをおススメします。座布団などを1枚敷き、その上に枕を置くなどすると、胃より喉が下がることを防ぐことができるので、胃酸の逆流を防ぐことができるでしょう。
また、枕の高さは布団から15センチぐらいと高めが良いと言われています。枕が低いとどうしても食道の位置がのどより下がってしまうので、胃酸が逆流しやすくなってしまうのです。
・体の左側を下にして寝る
逆流性食道炎の胃酸の逆流を防ぐ寝方として、これが最も重要なポイントになります。
一般的には寝る姿勢として「体の右側を下にして寝る方が良い」と言われているのですが、逆流性食道炎を患っている場合、これが逆の「体の右側を下にして寝る方が良い」になるのです。
胃と食道のつなぎめの方向は右から左へと向かっているので、体の右側を下にしてしまうと食道の方が自然と下がり気味になり、胃酸が逆流しやすくなります。これを防ぐため、体の左側を下にして寝る必要があるのです。
また、胃は袋状の形をしていて、左側がぷっくりと大きくふくらんでいるので、体の左側を下にして寝てしまうと、そこに胃酸を留めることができるので、胃酸の逆流を防ぐことができるのです。
逆流性食道炎で寝ている間に胃酸が逆流するメカニズムとは?
逆流性食道炎は、食道と胃の間にある門がきちんと閉まりきらないことで胃酸が逆流してしまい、食道の粘膜が炎症を起こしてしまう病気です。
正常な胃の入り口には「噴門(ふんもん)」と呼ばれる気管があり、食べ物を飲み込むとき以外はきちんと門が閉じているのですが、この門がきちんと閉まりきらなくなることで、横になって寝ているときに、胃酸が食道へ向かって逆流してしまうのです。
胸焼けだけではなく胸部の痛みを訴える人もいるようで、悪化してしまうと食道の粘膜が胃の粘膜のように変化してしまうバレット食道という他の病気を引き起こしてしまう恐れもあるので要注意なのです。
また、寝る前に食事をした場合、胃は休まずに消化活動をしているので、余計に胃酸の逆流が起こりやすい状況を作ってしまうことにもなるのです。
逆流性食道炎で胃酸が逆流したときに簡単にできる応急処置とは?
胸焼けがひどく、嘔吐が続くなどの逆流性食道炎の症状があらわれた場合、いったいどのような応急処置があるのでしょうか?
逆流性食道炎の応急処置として、基本的には逆流した胃酸が粘膜を刺激する働きを弱めることに効果的な応急処置を行うことが良いでしょう。
逆流性食道炎の簡単にできる応急処置として、まずは唾液を多く分泌させるという方法があります。
ガムを噛んだり、飴を舐めたりすることで唾液を多く分泌させるのです。
頻繁に食べる場合は、なるべくノンシュガーのものを選びましょう。
なぜこの方法が応急処置になるのかというと、唾液は弱アルカリ性なので塩酸が主な成分である酸性の胃酸と中和させることができるからなのです。
そして、逆流した胃酸から粘膜を保護するということも、逆流性食道炎の簡単にできる応急処置として効果的な方法です。この方法は、牛乳を飲んだり、ヨーグルトを食べたりすることによって、胃酸を中和するだけでなく、胃酸から食道の粘膜を保護するという効果が期待できるのです。
そもそも、水を飲むことによって胃酸の酸性度を弱めるだけでも、逆流性食道炎の応急処置として効果的な場合もあります。この方法での注意点としては、胃酸が逆流するような状況では胃腸の働きが弱まっているので、温かい牛乳や水で応急処置をするようにしましょう。
また、逆流性食道炎の応急処置とは少し違ってくるのですが、食事のときは消化がよく腹持ちのよい食べ物を食べるように心がけることが大切になってきます。食べ過ぎで腹圧が高い状態は胃酸の逆流する大きな原因となってしまうので、バナナなど腹持ちがよくて栄養価の高い食事を心がけることで、逆流性食道炎の初期治療だけでなく予防にもなります。
まとめ
最後になりますが、逆流性食道炎に効果的な寝方のポイントは、食後2~3時間は横にならない、肩先ぐらいから高めにして寝る、体の左側を下にして寝るということです。
また、逆流性食道炎で胃酸が逆流したときの応急処置として、ガムを噛んだり飴を舐めたり、牛乳を飲んだりヨーグルトを食べたりすることもぜひ試してみてください。