麻疹の治療は大人になってかかった場合、寝るのが一番?
高い感染力を持ち子供がかかってしまうイメージのある麻疹ですが、
大人もかかってしまう可能性があることをご存知ですか?
麻疹のような感染症は、子供のときにかかるよりも大人になってかかる方が
より重症化しやすい傾向があるので注意が必要です。
最悪の場合には、肺炎などの合併症も重なり死に至るといった場合もあります。
今回は大人になって麻疹にかかってしまったらどうすれば良いのか
ということについてご紹介していきたいと思います。
麻疹とは?
麻疹とは麻疹ウイルスの感染による病気で、
空気感染や飛沫感染で人から人へとうつっていきます。
この感染症にかかりやすいのは生後間もない赤ちゃんから
幼稚園くらいの時期までの子供がほとんどですが大人がかかることも稀にあります。
流行りの季節は春、潜伏期間は2週間ほどです。
麻疹の症状は?
麻疹の症状は、カタル期・発疹期・回復期の3つに分けられます。
・ カタル期
麻疹を発症すると発熱に加えて、咳や鼻水、結膜充血といった症状が起こります。
この時点では風邪と勘違いする人が多いようです。
発熱から2~3日経つと頬の内側の粘膜に白い斑点が出るようになり、
この時点でただの風邪ではないと気づく場合が多いです。
・ 発疹期
カタル期が終わるといったん熱は下がりますが、その後ふたたび高熱になり発疹が出現します。
この発疹の症状は約72時間続くといわれています。
・ 回復期
発疹期の発熱が下がってくると症状は徐々に改善へ向かいます。
発疹は体に残りますが、皮膚が剥けるとともに消えていくようです。
麻疹になってしまったら?
残念ですが麻疹の特効薬というのは現在ありません。
つまり、麻疹にかかってしまったら麻疹のウイルスそのものを殺すのではなく、
麻疹の症状を和らげるような薬を摂取しながら回復を待つ他ありません。
一般的には、安静にして水分と栄養を摂りながら症状に合わせて
解熱剤・抗菌剤・去痰剤を摂るという形になります。
麻疹にかかっているときは体力が消耗し、抵抗力も弱まっているので
できるだけ安静にするようにしてください。
また発熱をしているときに発熱剤で無理やり熱を下げてしまうと、
体内のウイルスを殺すことができずに合併症を患ってしまう可能性があるのでご注意ください。
発熱剤は、どうしても高熱が長期間下がらないときのみ使いましょう。
麻疹になったときに気をつけるべきこと
特効薬がなくとも、気をつけるべきことを知っていれば症状を最低限に抑えることができます。
ここでは麻疹になったときに気をつけるべきポイントについてご紹介していきたいと思います。
・ こまめに体温を計る
麻疹は要所要所で熱が上がったり下がったりします。
高熱が長時間続くと脳に悪影響を与える可能性があるので、体温はこまめに計っておくようにしましょう。
・ こまめに水分を摂る
発熱につきものなのが脱水症状です。
お茶やスポーツドリンクでこまめに水分を摂りましょう。
・ 安静にする
当たり前ですが、麻疹にかかったら職場や学校などの外出は控えてください。
あなたのためでもあり、まわりの人のためでもあります。
・ 無理に発熱を妨げない
上述しましたが、発熱というのは体内のウイルスを殺すために必要なものです。
熱がある=悪いというわけではないので、
高熱が長時間続くといった場合以外には無理に熱を冷まさないようにしましょう。
・ 室温・湿度に気をつける
体力が落ち、免疫力が下がっているとき、部屋の環境は体に大きな影響をもたらします。
熱があって寒さを感じるからといって部屋を暖めすぎるのは良くありません。
また、冬などで乾燥している場合は加湿器などで湿度を整えましょう。
乾燥した空間はウイルスにとってオアシスです。
麻疹は高熱が続き発疹がでたりと辛い病気です。
こうした対策をすることで、辛さを最小限に抑えることができます。