カミソリ負けにはアンテベート!?カミソリ負けの対策は?
カミソリを使って顔を剃る時、わざわざ顔を綺麗に洗ってゆっくり丁寧に剃ったりするでしょうか?
大抵の方はヒゲを剃っている時、ついつい焦ってガリガリ剃ってしまい、後でカミソリ負けして赤みが出たり血が出ちゃったりする事がありますよね?
そんな時に炎症を抑えようとして前に虫刺されの時にもらったアンテベートが良く効いたから、それを擦り込んで治そうとしたなんて話を聞いた事がありますが、あなたはそんな事をやっていませんか?
でもこれって本当に正しい治療法なのでしょうか?
アンテベートとは?
まずアンテベートとはどんなお薬かという事を簡単に申し上げますと、皮膚の炎症を抑える働きがあり腫れや赤み、痒みなどの皮膚の炎症症状を改善するステロイドの塗り薬です。ステロイドという事ですので効果は抜群と思われがちですが、使用するには様々な注意が必要です。
本来、アンテベートはお医者さんが症状を見てから、処方されてアンテベートを使用するという事が大前提です。どんな些細な症状であってもちゃんと医師に聞くという事が大切です。
例えば前に顔に赤みが出た時に塗ったら治ったからと言っても安易に使用してはいけません。次にアンテベートが効果のある症状としては湿疹や皮膚炎、その他に乾癬などにも効果があると言われていますが、残念ながらヒゲのカミソリ負けに効くとは書いていません。
そしてアンテベートを安易に使っているとこんな問題も発生してきます。
アンテベートの副作用とは?
アンテベートは湿疹や赤みなどによく効く反面、様々な副作用があると言われています。
例えば毛のう炎、せつ、刺激感、ざ瘡様発疹、皮膚萎縮、白癬、皮膚乾燥、頭痛、眼圧亢進、緑内障、白内障など様々なリスクを含んでいるのです。つまりアンテベートは副作用の高い強度のステロイド薬品という事なのです。
カミソリ負けと副作用の意外な関係
カミソリ負けにより赤みが出てしまった所に治療としてアンテベートを塗り込む。その結果、ステロイドの使い過ぎにより副作用で毛のう炎を発症してしまう。
これって実は悪循環なのです。カミソリ負けの肌の状態を尋常性毛瘡と言います。これは顎や鼻の下のような硬いヒゲの生え際部分に出来やすい細菌による毛のう炎です。
ん??毛のう炎になった部分に治療薬として使っていたステロイドの副作用が毛のう炎を起こしやすいなんて意味ないじゃないか!という事になりませんか?
せっかく治そうと思って使った薬が同じ病気を起こしやすいリスクがあるなら使わない方がマシでしょう?しかもステロイドには他にもまだまだ副作用があります。他にもわかりやすくなりやすい病気としては皮膚萎縮があります。これはステロイドの副作用により、皮膚線維芽細胞の働きを抑えてしまうことによって起こります。
元々この細胞は肌内部の真皮という部分にある細胞でコラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸といった肌の弾力や潤いをキープするための成分を作り出す働きがあります。その作用が抑制されることによって皮膚にちりめん状のシワがあらわれたり、皮膚が薄くなって静脈が透けて見えるような感じになるのです。
そして副作用として最も怖いのは眼圧亢進による白内障や緑内障といった目の病気です。白内障はかすみ目や2重、3重に見える、明るい所に出ると眩しくて見えにくいなどの症状があります。
次に緑内障は視神経に異常が起こり、眼からの情報を正確に伝えることができず、脳でうまく画像を組み立てることができなくなる症状で、視野や視界に障害を来たす病気です。白内障では手術をして治ることが多いですが、緑内障では最悪の場合は失明してしまう恐れがあります。
カミソリ負けの対策は?
上記で説明したように例えカミソリ負けをしたからと言ってすぐにアンテベートのようなステロイドを使ってしまうとあとで取り返しのつかない事になるというわけです。
そもそもカミソリ負けの原理はカミソリの刃によって肌に小さな傷がつき、そこから細菌などによって赤みやヒリヒリ感といった刺激や炎症などが起こる症状です。
それに対してアンテベートの中身はステロイド系抗炎症剤ベタメタゾンと呼ばれるもので虫刺されなどの外部毒素防御反応による疑似アレルギー炎症などには効果的で用いられることがありますがな細菌や真菌系の感染症には通常使用されません。
使用すると副作用なので逆に悪化するケースがあるからです。
カミソリ負けを防ぐ方法としては
カミソリで剃った後に薬用石鹸やアルコール消毒などで綺麗に保護することが何よりも最適な方法です。
この薬用石鹸であれば殺菌効果もあり、ニキビも予防してくれます。
まとめ
カミソリ負けとアンテベートについて理解していただけましたでしょうか?
カミソリ負けをしたからといって、アンテベートを使ってしまうと取り返しのつかないことになるので、気をつけましょう!